その女アレックス(byピエール・ルメートル)
あらすじ(「BOOK」データベースより)
おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。
感想
1部、2部、3部と進むにつれて物語のジャンルがどんどんと変わっていく様は、新しいタイプの意外性と推進力がありました。そして、行き着く先は悲しい過去。思い返してみると過度にミスリードしている所も多かったかもしれないです。
ハリー・クバート事件(上・下)(byジョエル・ディケール)
あらすじ(「BOOK」データベースより)
デビュー作が大ヒットして一躍ベストセラー作家となった新人マーカスは第2作の執筆に行き詰まっていた。そんなとき、頼りにしていた大学の恩師で国民的作家のハリー・クバートが、少女殺害事件の容疑者となる。33年前の失踪した美少女ノラの白骨死体が彼の家の庭から発見されたのだ!マーカスは、師の無実を証明すべく事件について調べはじめる。全欧州で200万部のメガセラーとなった若きスイス人作家ディケールの傑作ミステリ。
感想デビュー作が大ヒットして一躍ベストセラー作家となった新人マーカスは第2作の執筆に行き詰まっていた。そんなとき、頼りにしていた大学の恩師で国民的作家のハリー・クバートが、少女殺害事件の容疑者となる。33年前の失踪した美少女ノラの白骨死体が彼の家の庭から発見されたのだ!マーカスは、師の無実を証明すべく事件について調べはじめる。全欧州で200万部のメガセラーとなった若きスイス人作家ディケールの傑作ミステリ。
これは面白かったです。ミステリーでもあるけれど、愛と小説についての話。愛についての描写が美化され過ぎている、文章が雑、などの意見もありますが、それが逆に良かったというか。いい意味で若さを感じました。ただ、最後のどんでん返しに次ぐどんでん返しは流石にやり過ぎ。
邪悪な少女たち(byアレックス・マーウッド)
あらすじ(「BOOK」データベースより)
その夏、絆で結ばれた11歳の少女二人は、4歳の少女を“殺した”―裕福な家で育った名門校の生徒アナベルと、貧困家庭に育ち読み書きできないジェイド。境遇の違う彼女たちが偶然友人になり、偶然近隣の少女と遊んだ時に悲劇が起き、二人は別々の矯正施設へ送られた。25年後の夏、リゾート地の遊園地で少女が殺された。そのことが会うはずのない二人を結びつけ…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞。
感想
不快な登場人物が多いという意味でイヤミス。正直、先の展開が読めるというか、先の展開のために登場人物を配置しているように感じられるところもありましたが、2人が再会してからはストーリーに入り込んで読めました。舞台となるホイットマスの荒んだ雰囲気が良く感じられます。
この中だと個人的には「ハリー・クバート事件」が一番楽しめました。賛否両論あるみたいなんですけど、高校生が選ぶ賞を取ったのは結構納得。読みやすいです。