グレッグ・アラキ監督の最新作です。ローラ・カジシュキーの同名小説の映画化。日本未公開。
White Bird in a Blizzard(2014)
監督:グレッグ・アラキ
出演:シャイリーン・ウッドリー、エヴァ・グリーン、アンジェラ・バセット、クリストファー・メロニ、ガボレイ・シディベ、シャイロ・フェルナンデス、トーマス・ジェーン
あらすじ
主人公のキャット(シャイリーン・ウッドリー)が17才のとき、母親のイブ(エヴァ・グリーン)が忽然と姿を消します。その後ストーリーは現在のキャットの生活とイブに関する回想を交えながら進んでいきます。
イブは主婦としても母親としても完璧なように見えましたが、気の弱い夫ブロック(クリストファー・メロニ)のことを軽蔑していて時々ヒステリーを起こすこともありました。また、キャットのボーイフレンドのフィル(シャイロ・フェルナンデス)に色目を使ったり、彼とキャットが関係を持ったことを知るとキャットが驚くほどに取り乱して激怒したこともありました。
その後時が経ち、キャットは大学に進学して故郷を離れます。しかしイブは依然行方不明のままです。イブがいなくなって初めのころは母親の失踪について特に気にしていなかったキャットですが、休暇中に帰郷した時、母親の失踪についての真実を知ることになります・・・。
感想
いや~、このオチは読めなかったですね。
途中までアレ?意外と普通の終わり方、というかこれで終わったら何か物足りないな。。と思ってたのですが最後の最後で全部ひっくり返してくれました。ネタバレになるので言いませんが、これは結構ビックリします笑。取ってつけた感がある気もしますが、思い返してみると序盤から伏線は張ってあったりします。
グレッグ・アラキの作品は先日『ミステリアス・スキン』を観て好きになり、他の作品も観てみようということで最新作のこの作品を観てみました。
監督本人もインタビューで話しているように、今回は原作あり+シャイリーン・ウッドリーというメジャーな女優を使っているので彼の作品にしてはメジャー寄りになっているようです。
ただ、暖かみがある映像と音楽、その中で進む不穏なストーリーという意味で『ミステリアス・スキン』と世界観が似ているな、と思いました。あと真正面の人物のアップが多くて、それがポップな作風にしている部分もあると思います。
あと、母親のイブをエヴァ・グリーンが演じているのですが、このキャスティングがハマッってますね。エヴァ・グリーンの演技ってちょっと過剰というか、演劇チックなところがあると思うのですがそれが逆に今回のミステリアスな役にあっていたと思います。
エヴァ・グリーンはよく脱いでる印象があるので今回も脱ぐのかなと思っていたらシャイリーン・ウッドリーの方が脱いでました。
グレッグ・アラキの作品はここ10年くらいまともに日本公開されていないのですが、こういう個性が作品に如実に表れているような監督の作品はもっと観られるようになって欲しいと思いました。内容が過激だったりするから難しいのでしょうか、、ただこういう映画を求める層は確実にいると思うので。