2015年4月12日日曜日

トランス・トリップ Magic Magic

ジュノー・テンプルがシッチェス映画祭で主演女優賞を受賞した心理スリラー。
 
 

Magic Magic(2013)
監督:セバスチャン・シルバ
出演:ジュノー・テンプル、マイケル・セラ、エミリー・ブラウニング
 

あらすじ



アリシア(ジュノー・テンプル)は従姉妹のサラ(エミリー・ブラウニング)に連れられて南米チリに旅行に出かけます。そこでサラの彼氏や、友人であるブリンク(マイケル・セラ)たちと一緒に過ごすことになります。



しかしサラが用事で一度帰ることになり、アリシアはよく知らないブリンクたちと過ごすことになります。もともと内気で精神的に不安定なところがあったアリシアですが、慣れない環境で不信感が募ることで精神的に錯乱していき・・・。
 
 
感想
 
精神的に不安定になるとのことでアメリカでは劇場公開が見送られたといういわくつきの作品ですが、別にそこまででもないような?まあ、普通に劇場公開しても客は入らなかったと思いますが・・・。かなり地味な作風なので。ただ、個人的には凄く好きな作品でした!

まず人間描写が上手い!アリシアが鏡の前で笑顔の練習をしたり、相手が自分のことを見てるんじゃないかって気になっちゃうところ(視線恐怖症?)とか。あと性的なことに興味がありながらも極端に怖がっている感じ。その描き方が上手いです。

周りの人物の無神経さもリアル。ブリンクがアリシアをだしに使って、片思いしているサラの彼氏にふざけて抱きつこうとするところとか。唯一の理解者に見えたサラもふとした時に「なんで私がこんな目に・・・。」とか言っちゃうし。

動物をフィーチャーしているところも特徴的でしたね。意味なく鳥を撃ち殺したり。アリシアに寄ってきた犬が発情しちゃって、それがトラウマになっちゃうのとか。まあ大したことじゃないんだけど、結構共感できました。

一般ウケは難しそうですが、心理学に興味がある人にはオススメです。